
一般内科
一般内科
高血圧とは、血圧が慢性的に正常範囲を超えて高い状態を指します。高血圧の基準は高血圧:140/90mmHg以上、また、自宅で測定する家庭血圧では、135/85mmHg以上が高血圧とされています。
高血圧の多くは、本態性高血圧(原因が特定できないもの)であり、約90%を占めます。遺伝的要因、塩分の過剰摂取、肥満、運動不足、ストレス、飲酒や喫煙などが関与するとされています。高血圧を放置すると、脳卒中(脳出血、脳梗塞 など)、心疾患(心筋梗塞、狭心症、心不全)、腎臓病(慢性腎臓病、腎不全)、動脈硬化(大動脈瘤、抹消動脈疾患)のような合併症のリスクが高まります。
高血圧の治療には、生活習慣の改善と薬物療法の2つが重要です。生活習慣の改善としては、減塩(1日6g未満推奨)、適正体重の維持(BMI25未満)、運動習慣の確立(有酸素運動)、節酒・禁煙、ストレス解消を行います。薬物療法は、降圧剤の服用を行います。
脂質異常症(高脂血症)は、血液中の脂質(コレステロールや中性脂肪)が基準値から外れた状態を指します。動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞や脳梗塞などのリスクを高めるため、早期の診断と治療が重要です。診断は、空腹時採血において、LDLコレステロール(悪玉)が140以上(高LDL血症)、HDLコレステロール(善玉)が40未満(低HDL血症)または、中性脂肪(TG)が150以上(高中性脂肪血症)で診断されます。
脂質異常症の原因は、食生活の乱れ(高脂肪・高糖質の食事、過食)、運動不足、喫煙・過度の飲酒、肥満(特に内臓脂肪型肥満)や遺伝的要因、基礎疾患に伴うものもあります。
脂質異常症の治療は、生活習慣の改善(食事療法、運動療法、禁煙・節酒)を行い、改善しない場合や高リスク例では、薬物療法を行います。
糖尿病は、血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)が慢性的に高くなる疾患です。膵臓から分泌されるインスリンというホルモンが、血液中のブドウ糖を細胞の中に取り入れる役割を果たしています。しかし、このインスリンの量が不足したり、働きが悪くなったりすると、ブドウ糖が細胞内に取り込まれなくなり、血糖値が高くなってしまいます。血糖値が高い状態が続くと、動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳卒中、下肢閉塞性動脈硬化症(足の壊疽)、腎不全、網膜症(失明)、神経障害(しびれ・壊疽)などの合併症を引き起こします。
糖尿病の診断基準は、空腹時血糖が126mg/dL以上、75 g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)2時間値が200mg/dL以上、随時血糖が200mg/dL以上、HbA1c(ヘモグロビンA1c)が6.5%以上のいずれか2つ以上に該当すると糖尿病と診断されます。
糖尿病の治療は、生活習慣の改善(食事療法、運動療法、体重管理)が基本であり、生活習慣改善で血糖が改善しない場合、薬物療法を行います。血糖コントロールの目標値は、HbA1c(NGSP)が6.0~7.0%未満、空腹時血糖が80~130mg/dL、食後2時間血糖が180mg/dL未満です。